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コーヒーコラム

水出しコーヒーとは?作り方と必要な器具・分量

コーヒーと言えば「お湯を注ぐ」イメージが強いですよね。

なじみが薄いかもしれませんが、熱湯ではなく常温の水で抽出した「水出しコーヒー」というものもあるのです。さっぱりとして飲みやすく、香りと味が凝縮したコーヒー本来の味を楽しむことができます。

この記事では、「水出しコーヒーがどういうものか?」はもちろん、「自宅で簡単に水出しコーヒーを作る方法」についてまとめています。

水出しコーヒーの意味とは?

水出しコーヒーの意味とは、その名の通り「水を使って抽出したコーヒー」のことです。お店や商品によっては「コールドブリュー」や「ダッチコーヒー」とも呼ばれています。

ここで紹介する水出しコーヒーは、作り方に特別な技術も必要なく、コーヒー豆を水に入れて放置しておくだけですので、手間もかかりません。

お湯とは違い、コーヒー豆の成分を長い時間をかけてゆっくり抽出していきますので、その分コーヒーの香りと味がたっぷりと溶け出します。また、渋みや苦味が弱くさっぱり飲みやすいのが特徴になります。

水出しとお湯出しの違い

水出しとお湯出しのそれぞれの特徴は以下のようになります。
・水出し:抽出に時間がかかる。苦味が少なくさっぱりとした口当たり。長く保存しやすい
・お湯出し:短時間で抽出できる。苦味や酸味が出やすい。濃厚な味になる。

◯水出しはすっきり飲みやすい
「水出し」は、数時間から半日近く抽出に時間がかかってしまいますが、その代わりにコーヒーの香りをしっかり閉じ込めます。さらに、熱が入らないので酸味や苦味が出にくくなります。お湯出しの苦みのあるコーヒーが苦手という方でも飲みやすくなっています。

また、水出しには酸化しづらいという特徴もあります。もちろん抽出してから早めに飲む方が良いのですが、3日間ほどは味が落ちずに保存が可能です。

◯お湯出しは短時間で抽出できる
一般的にコーヒーと言えば「お湯出し」をイメージしますよね。短時間で抽出できるのが大きな特徴ですが、その反面コーヒーの香りが逃げてしまいやすいという欠点もあります。また、熱湯を使うために酸味が出やすく、長い時間置いておくと味が落ちてしまいやすい特徴があります。

水出しコーヒーの作り方3つ

こちらでは水出しコーヒーの作り方を紹介していきます。
基本的にコーヒー粉はお好みのもので構いませんが、アイスコーヒー用のものか、深炒りのコーヒーがお勧めです。

1. コーヒーバッグを使った抽出法

用意するものは
・コーヒー粉
・お茶用のバッグ
・水
・広口のポットやピッチャー(容器)
になります。
※水とコーヒー粉の分量は10:1でまずはお試しください。(例えば水が500mlであればコーヒー粉は50gになります)

作り方の手順

(1)お茶の茶葉などを入れて使用する不織布のバッグにコーヒー粉を入れてコーヒーバッグを作る。一つに入りきらなければ複数個作る。

(2)適量の水を入れた容器に、「1」で作ったコーヒーバッグを入れて常温、または冷蔵庫の中で4〜8時間放置する。

(3)出来上がったらコーヒーバッグを容器から出して完成

この方法だと、コーヒーバッグを出して捨てるだけなので後片付けが簡単です。

2. コーヒー粉を直接水に浸す方法(浸漬抽出)

用意するものは
・コーヒー粉
・水
・大きめのポット(容器)を2つ
・ドリッパー
・フィルター
・スプーンなどかき混ぜるもの
になります。

作り方の手順

(1)水を500ml入れた容器にコーヒー粉40gをそのまま入れる。
(2)スプーンでかき混ぜて粉が全体に広がるようにする。
(3)8時間程度、冷蔵庫に置いておく。
(4)フィルターを使ってもう一つの容器にコーヒー粉を濾して完成。

濾す量が多くなりますので、途中で一回フィルターから粉を取り除くと、早く濾すことができます。

3. 専用ポットを使った方法(点滴抽出)

用意するものは
・コーヒー粉
・水
・ウォータードリップサーバー
・スプーンなどかき混ぜるもの
になります。

作り方の手順

(1)フィルターにコーヒー粉を40g入れる。
(2)少量の水(50ml程度)入れて、スプーンなどでかき混ぜコーヒー粉全体を湿らす。
(3)「2」で作成したコーヒー粉の入ったフィルターをサーバーにセットする。
(4)フィルターの上にタンクをセットしその中に水(450ml)入れる。
(5)タンクの上にほこりよけの蓋をセットして、水がすべて落ちきるまで待つ。
(6)タンクの水がすべて落ちきったら完成。

こちらはタンクの水がすべて落ちきったら(約2〜3時間)完成なので、その他の抽出法より短時間で水出しコーヒーを作ることができます。

注意点

・(2)でかき混ぜすぎると苦味の原因になります。
・(2)でかき混ぜた後に表面を平らにしておくことで抽出しやすくなります。また、丸型ろ紙をコーヒー粉の上に乗せておくと、水滴による凹凸ができるのを防いでくれます。

水出しコーヒーにもうちょっとコクを加えたい場合は…

水出しコーヒーを飲んでいて、ホットほどは苦味やコクは欲しくないけど、ちょっと物足りないな…と感じる時にちょっとした裏技があります。

完全な水出しではなくなるのですが、作り方の手順の(2)の水の代わりに熱湯で蒸らしてコーヒー成分を出してから水を点滴すると、さっぱりな飲み口はそのままにコクや深みを加えることができます。お好みに合わせてぜひお試しください。

水出しコーヒーは水道水でも大丈夫?

水出しコーヒーは、抽出方法をみれば分かるように、水自体には何も手を加えないので、使われる水の味が大きく影響します。

日本の水道水は水道法の元に厳格な審査を通過していますので、飲み水としての安全性は確保されています。しかし消毒に「塩素」が使われていますので、どうしても「塩素臭」がついてしまうのです。

水道水の味は、住んでいる地域や住まいによって変わります。もし自宅の水道水をそのまま飲んでも特に問題を感じない方は、水道水で水出しコーヒーを作っても大丈夫でしょう。

しかし、水道水の味が苦手という方は塩素を抜く必要があります。

塩素を抜くには
・沸騰させる(10分程度)
・浄水器を使う
という方法があります。

ただ、沸騰させることによって水に含まれる空気も一緒に抜けてしまうので、味が落ちてしまいます。水道水をそのまま使いたいのであれば浄水器を通すことをお勧めします。

水出しコーヒーを美味しくするコツ3つ

こちらでは水出しコーヒーをより美味しくするコツを紹介していきます。
・中細挽きの深煎り豆を使う
・水は軟水を使う
・1日おくとよりマイルドになる
では詳しく見ていきましょう。

1. 中細挽きの深煎り豆を使う

水出しコーヒーはお湯出しと比較すると抽出効率が落ちますので、苦味とコクが強くなる「深煎り」が適しています。最も深煎りの「イタリアンロースト」もしくはその次の「フレンチロースト」がオススメです。

また挽き具合は「中細挽き」が水出しには適しています。粗挽きだと抽出効率が悪く薄味になってしまうからです。

2. 水は軟水を使う

水にはミネラル分が含まれる量によって「硬水」と「軟水」に分けられます。
水出しに限らずコーヒーに適しているのは「軟水」になります。硬水だとミネラル分が多く、苦味が増してしまったり口当たりも固くなってしまうからです。

軟水であれば余分なものが入っておらず、コーヒー本来の味を楽しむことができます。

3. 1日おいてみる

基本的に8時間ほどかけて抽出すれば出来上がりなのですが、さらに一晩おくことにより酸味がとれてさっぱりとした飲み口になります。

ただこちらは好みになりますので、抽出してみて酸味が気になるようなら1日さらにおいてみると良いでしょう。

これまで紹介した3つのコツはあくまでも、最初の取り掛かりとして「飲みやすさ」を重視したものになります。苦味が気になるなら粗挽きにするのもありだし、硬水で作ったほうが好みの味になる場合もあります。

抽出時間などもいろいろ試してみて自分好みの水出しコーヒーを探してみるのも楽しみの一つになるでしょう。

まとめ

水出しコーヒーはその名の通り水で抽出したコーヒーです。お湯で抽出したものとは違い、苦味や酸味は少なくさっぱりとした飲み口が特徴となります。

お湯に比べると時間はかかりますが、基本的に放置しておくだけなので作り方も簡単です。抽出される時間を待つのも楽しみの一つになりますよね。コーヒーの苦味や酸味が苦手という方も飲みやすいものとなっています。

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