ARRANGE / MARIAGE
モンブラン
世界には数多くのお菓子が存在し、その原点を辿るとその時代背景が見えてきて、よりお菓子を食べることが楽しくなる。そんな様々なお菓子の魅力と面白い世界を、スイーツメディアufu.(ウフ。)編集長の坂井勇太朗さんにご紹介いただきました。
濃厚な栗の風味とクリーミーなコクが楽しめるモンブランには、栗の繊細な香りを引き立てるために深煎りすぎない、酸味と苦味のバランスが絶妙なジャマイカ産のブルーマウンテンコーヒーがおすすめです。
クリームの豊かなコクを引き立たせたい場合は、中深煎りのコーヒーを合わせてみましょう。ブラジル産のコーヒーなら、ナッティな風味とコクの余韻が広がり、モンブランとの相性も抜群です。
合わせるコーヒーを変えることで、モンブランの持つ多彩な味わいをより一層楽しむことができます。
秋のおやつの代表「モンブラン」。黄色いモンブランから洋栗、和栗のもの、そして最近はしぼりたてモンブランが定番となりました。栗を使ったモンブランというお菓子、実は日本発祥であることをご存知ですか?
日本におけるモンブランの発祥のお店とされるのが自由が丘にある「MONT-BLANC(モンブラン)」。創業1933 年、レシピを変えず地元の多くの人に愛され続けている老舗です。
そんなお店に「モンブラン」の名前がついたきっかけは、「山登り」。登山が趣味だった創業者の迫田 千万億(さこた ちまお)氏が日本で店名の商標登録を取るために、モンブランの麓にあるシャモニー市の市長や、シャモニーにあるホテル「ホテルモンブラン」へ出向き、許可証を発行してもらったのだとか。
こうして誕生した、黄色く絞られたそのモンブラン。グラデーションがかったカップのフィルム、まるまるっとした上にのっているのはメレンゲです。モンブランの山肌と万年雪を表現し、おだまきで絞った栗のクリームがモンブランの山肌を。てっぺんに乗っかった白いメレンゲが万年雪を表しています。もともとは中世からあったデザートで、メレンゲの上にマロンのクリームを盛り付けたようなデザート。それにヒントを得てお持ち帰りできるようにしたのが、モンブランという、ケーキの始まりなのだとか。
Profile
坂井 勇太朗
編集者。1987 年生まれ。立教大学を卒業。
2010年に風讃社入社、『ひよこクラブ』配属。2017 年にベネッセコーポレーション「サンキュ!」編集部へ出向。2020年「ufu.」編集長就任。Twitter「くりたろう」ではフォロワーは1年で1万人を超え、お菓子系の中ではトップクラスのバズるエンゲージメントを持ち合わせる。