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2026年夏
「旅するコーヒーマリアージュ」
誕生秘話
〜『YO KAN KA』と紡ぐ夏の味わい〜
6月3日、この夏限定「旅するコーヒーマリアージュ」の予約がスタートします。 実はドリップポッドのコーヒーは、アイスにしても美味しいのです。 冷たくすることで、コーヒーの苦味だけではなく、フルーティーで多彩な香りが花ひらき、 喉を心地よくうるおしてくれるでしょう。 さらに相性の良いスイーツを合わせることで、その世界はぐんと広がります。 コーヒーの華やかさがより際立ち、甘みが重なり合ったり、 コクと溶け合ったりしながら、豊かな余韻を生み出していきます。
そこで今回は、アイスで楽しむのにぴったりのカプセル2種類と、 新感覚の羊羹『YO KAN KA』のマリアージュを組み合わせました。 コーヒーと羊羹? なんだか意外に思えるかもしれませんね。 でもひと口味わえば、その涼やかさ、奥深さ、相性の良さの虜になるはず。 今回はその『YO KAN KA』について、 レシピを担当したパティシエの葛川(くずかわ)敬さんにうかがい、 それぞれのコーヒーの個性、組み合わせの魅力をお伝えします。 読み終わるころには、きっとこのマリアージュを味わってみたくなるでしょう!
始まりは人気店の手土産。
羊羹の伝統を未来につなげる
『YO KAN KA』
パティシエがフランス菓子をベースに独自の解釈でつくる羊羹ブランド『YO KAN KA』。それは口にした人を驚きとともに魅了してしまいます。みずみずしく適度な密度。その風味は新鮮にして自然です。「羊羹のイメージをくつがえす」というより「羊羹の可能性に気づかせてくれる」と言うほうがぴったりかもしれません。この摩訶不思議な魅力を持つスイーツは、どのようにして生まれたのでしょうか。

かき氷店の手土産として誕生した
『YO KAN KA』
『YO KAN KA』は、「お茶と酒 たすき」の手土産ブランドとして2020年12月に誕生しました。2015年に京都の祇園にオープンし、現在は烏丸御池の新風館内で運営されているかき氷店です。多くの人の心をときめかせる、こんもりふわふわのかき氷。開発担当の葛川さんは、開店当時をこう振り返ります。
お客さまが毎日、かき氷をお目当てに長い列を作って待っていてくださるんです。ときには8時間待ちとか。一方でせっかくお店まで足を運んでくださったのに長蛇の列に断念するお客さまもいらしたので、何か手土産としても買い求めていただけるものをつくれないかということで生まれたのが『YO KAN KA』でした。

石鹸からの発想と
「PASS THE BATON」の精神と
たしかに小さな羊羹なら、コンパクトで常温でも持ち帰れますね。でも発想のきっかけは意外なものでした。
社内でアイデアを出し合ったときに、あるメンバーが韓国のおしゃれな石鹸の写真を持ってきたんです。こんな感じの羊羹はどうだろうと。
また羊羹そのものがもつストーリーも
「PASS THE BATON」の価値観と重なる部分があり、決め手になったようです。
「PASS THE BATON」は、モノにまつわるストーリーを紡ぐセレクトリサイクルショップとしてスタートしました(現在、店舗は運営していません)。持ち主のプロフィールやストーリーを添えて販売したり、企業の倉庫に眠るデッドストックや規格外品に光を当てなおしたり、伝統工芸品についても見立てを変えることで新たな楽しみ方を提案し、次の世代へバトンを渡すことを大事にしてきました。
羊羹は、もともと中国で羊肉の羹(あつもの)、つまりスープだったといわれています。日本に伝わり精進料理で使われるとき、羊肉のかわりに小豆を代用しそちらが羊羹と呼ばれるようになったそうです。羊肉のスープから和菓子になっていったとは意外ですが、そのくらい変化を許容できる、自由にアレンジできるポテンシャルがあるとも言えますよね。
遊び心も満載。「これは羊羹?」をそのまま名前に
一方で、名前やロゴ、パッケージには遊び心がいっぱいです。最後の「KA」の由来は果物? それとも単にリズムの良さから? 実は本当に「これは、よう…かん…なのか?」から生まれた名前なのだそう。名付け親は株式会社スマイルズの現社長、野崎 亙さん。間に入っているスペースや少しかすれたデザインも、このハテナ感をあえてそのまま表現したとのこと。パッケージはまるで小さなアート作品で、種類によって表現のしかたも違い、並べてみるだけで楽しくなります。

和菓子の繊細さと、
フランス菓子の華やかさと
滋賀県出身の葛川さんは、お母さまのつくるお菓子がきっかけでこの道に進み、やがて渡仏。パリの三つ星レストランでも経験を重ねてきました。『YO KAN KA』には季節を問わず食べられる定番の3種類(「赤ワインと無花果」「ラム酒と 70 % チョコレート」「柚子と杏」)に加え、季節限定で入れ替わるフレーバーがありますが、いずれも和菓子の繊細さと、フランス菓子の大胆な発想の融合を感じさせてくれます。
「ひと口で幸せを感じる」
を大切に
最初の『YO KAN KA』は現在定番となっている
『赤ワインと無花果』だったとか。
僕自身、無花果のコンポートがすごく好きで。また深みや複雑な風味もふくめて餡子との相性もよく、表現もしやすかったんです。そのあとも、餡子と寒天を使うことに加えて、何かと何かを組み合わせること、季節感のある素材を使うようにはしていこうと。
葛川さんにとって、フランスでの経験は
『YO KAN KA』にどう活きているのでしょう。
フランス菓子は、見た目が華やかですよね。あと味の設計に関していうと、日本のようにバランスをとるというより、たとえば酸味と甘味など、何かをとがらせて目の覚めるようなものを作ることが多いんです。『YO KAN KA』も、ひと口で幸せを感じられるようなインパクトを大切にしています。

自由にはばたき、
おいしさに着地する
葛川さんがレシピを考えるにあたって一番大切にしているのは「とらわれないこと」だそうです。
羊羹をつくろう、とはあまり思っていないかもしれません。まずはとにかく自由に発想してみるんです。食材に関しては、チームのメンバーからヒントをもらうこともあります。他の人のアイデアがあると、発想も広がるので。
ひらめきやヒントを起点に、アイデアは無限に出てくるのだとか。そしてレシピを考えるのは、なんと5分〜10分という短さだそうです。
パティシエの仕事を20年くらいしているので、理想的な配合の割合は頭の中でなんとなく見当がつくんです。それでまず作ったものを試食してもらって、調整していきます。

とはいえ、いくつか心がけていることも。
かけあわせる素材があまりにも突飛すぎると手が伸びにくいですよね。“ありきたりではなく、奇抜ではない組み合わせ”つまり意外性はあるけれど、これならおいしそうって想像していただけるような素材の組み合わせを考えています。
食感については、とにかく飽きがこないように。たとえばフランス料理では料理にあえて大粒の塩を乗せたりします。これはカリッと噛んだときの電気が走るような感覚を与えるためなのですが、そのようなアクセントはお菓子にも大切ではないかと思うんです。
また、甘さは控えめにして果実の自然な甘みが活かされるようにしています。いま好まれる糖度って、どんどん低くなっているんですよね。羊羹はもともと保存食でもあったので高めの糖度で作られることも多いのですが、『YO KAN KA』は保存性よりも味わいに重きをおきました。余計なものは使っていません。

一期一会の味わい。
「レシピを残さない
パティシエ」?
『YO KAN KA』の季節限定のフレーバーは、基本的に「売り切れ御免で、再販はなし」だそうです。「葛川さんはレシピを残さないから」とお聞きしていましたが、はたしてその真相とは…?
まずは書き留めたりせず、気持ちの動くまま作りたいんですね。でも最近はレシピを記録するようにしています。以前、“これはいい”と思ったレシピに1年くらい戻ってこられなかったことがあって。『あれ、どうやって作ったんだろう?』って(笑)。だいたい1回目の試作が一番良かったりもしますし。作り方を他の人に伝えるときにも困るので最近はちゃんと記録するようにしています。
とのことでした。それでもやはり、基本、その味は、その年の、その季節だけのものだそうなので、お気に入りの『YO KAN KA』に出会ったら、しっかり味わっておきたいですね。

「旅するコーヒーマリアージュ」の
ための 2つの特別な
『YO KAN KA』
そんな『YO KAN KA』から、自らもコーヒー好きという葛川さんが今回「旅するコーヒーマリアージュ」のために用意したのは、『ココナッツとパイン』と『黒糖胡桃とパッションフルーツ』です。

『サマーブレンド2026』のために生まれた
『ココナッツとパイン』
『ココナッツとパイン』は、『サマーブレンド2026』のためだけに作られたオリジナルの『YO KAN KA』です。
『YO KAN KA』を作る時は水分量の関係などから、基本的にフレッシュフルーツではなくドライフルーツを使うようにしていて、パイナップルもドライのものを使っていますが、一度白ワインでコンポートし、さらに甘さがたちすぎないようにレモンを入れています。羊羹は水ではなくてココナッツミルクで白餡を炊いて作り、最後にココナッツファインをいれて食感も感じられるようにしています。

南国感を大切に、また『サマーブレンド2026』の涼やかですっきりした味わいと引き立て合えるように作ってみました。個人的には夏の午前中に楽しみたいなと思う組み合わせです。


『鑑定士の誇り
フルーティーアイス』のために
選ばれた新作『黒糖胡桃と
パッションフルーツ』
『黒糖胡桃とパッションフルーツ』は、新作の限定コレクションの中から選ばれた『YO KAN KA』です。

ミネラル感のある甘さがほしくて、グラニュー糖やきび砂糖ではなく、黒糖を使ってみました。もうひとつ面白みのある個性がほしいなと思っていたとき、たまたまドライパッションフルーツに出会ったんです。
酸味にもいろいろありますが、これは爽やかさのある酸味で、くるみのコクともバランスがとれますし、コーヒーのフルーティーな優しさともマッチすると思います。くるみのカリカリ感、パッションフルーツのツブツブ感も楽しいですよ。

パッケージも夏のコーヒータイムにふさわしく。
こだわりのハーモニーは外見にも。『YO KAN KA』のパッケージはどれもおしゃれですが、今回もこのマリアージュをふまえたデザインになっています。
『ココナッツとパイン』••• 南国感たっぷりのトロピカルミントをベースに、パインのイエローが鮮やかです。キラキラした太陽のもと、気持ちのよい海風が吹き抜けていくような色合いです。
『黒糖胡桃とパッションフルーツ』••• パッションフルーツの甘酸っぱさを想起させるピンク色に、黒糖のブラウンとくるみのベージュを混ぜた深みを感じられるカラー。水彩画のような透明感が涼しさを演出し、木陰のまどろみのような心地よさへいざないます。

おすすめの食べ方は、
冷やして、ひと口ずつゆっくりと
最後に、葛川さんにおすすめの食べ方を聞いてみました。
『YO KAN KA』はもちろん常温でも楽しめますが、このマリアージュは冷やしていただくとよいかと思います。冷やすことで風味が引き締まり、とくにアイスコーヒーのコクや香りともバランスがよくなります。
また、一度に食べてしまうよりは、6等分くらいに切り分けて少しずつ食べることをおすすめします。少し食べてはコーヒーを飲み、マリアージュの魅力や時間の流れをゆったり味わってみてくださいね。
コーヒーのブレンド監修者が語る
マリアージュの魅力
ここまでは『YO KAN KA』を開発した葛川さんにお話をうかがってきましたが、ここからは『サマーブレンド2026』と『鑑定士の誇り フルーティーアイス』をそれぞれ監修したUCCのコーヒー鑑定士が、コーヒーとこのマリアージュの魅力についてご紹介します。

『サマーブレンド2026』
&『ココナッツとパイン』
UCC コーヒー鑑定士
中平 尚己
毎年出している『サマーブレンド』。2026年は「新緑の季節に爽やかな気持ちで楽しめる」というコンセプトのもと、レモン、ライム、ミントといった爽やかなフルーティーなフレーバーを持つコーヒーになりました。
『サマーブレンド2026』と『ココナッツとパイン』のマリアージュは、異なる個性が融合することで、それぞれの持ち味がより明確に感じられる組み合わせです。 まず、『ココナッツとパイン』の南国感のある甘みがより際立ち、コーヒーのビター感をやわらかく包み込みます。コーヒーもまた、もともとの果実味や柑橘感が増し、清涼感のある味わいを感じていただけるでしょう。
またこの組み合わせは、味の変化が大きく、余韻にいたるまでコントラストが楽しめるのも魅力です。とくにコーヒーは、もはや果実のようなフルーティーな酸味の質が高まる分、苦味が感じられにくくなり、より明るく爽やかな味わいになっていきます。

『鑑定士の誇り
フルーティーアイス』
&『黒糖胡桃と
パッションフルーツ』
UCC コーヒー鑑定士
赤石 朋
『鑑定士の誇り フルーティーアイス』は、スイートオレンジ、さくらんぼのような甘みが感じられるフレーバー。軽やかな印象にボディ感が加わり、余韻にまろやかで深みのある香りが残るコーヒーです。喉の乾きをうるおしたいときにもぴったり。
『黒糖胡桃とパッションフルーツ』とは、全体的にみずみずしいフルーツ感とやさしい甘みが味わえる組み合わせになります。
まず、コーヒーが持つフルーティーなフレーバーがより明るい印象になり、さらに『YO KAN KA』の黒糖の自然な甘みやくるみの風味と同調することで、香ばしいフレーバーも引き上げられて、単体で味わうよりも奥行きが増します。
『YO KAN KA』もまた、このコーヒーと合わせることでパッションフルーツの風味がより明確に感じられるでしょう。
いかがでしたか。
アイスコーヒーの1杯が、 不思議な魅力を持つ羊羹と出会うことで届けてくれる新しい感動。 そしてその背景に詰まったストーリー。
この夏は、それらを「重ねて味わう楽しさ」を体験してみませんか。 きっといつものコーヒータイムが、少し特別になるはずです。
PROFILE

PROFILE
プロジェクトマネージャー / フードデザイナー
葛川 敬 (くずかわ たかし)
滋賀出身。クラブハリエで修業後、渡仏。パリではビストロから三ツ星レストラン「L’Arpège」で研修後帰国。和歌山の名店「hotel de yoshino」でシェフドパティシエを経験して独立。「カヌレ堂 CANELÉ du JAPON」などのオープン、学校講師、飲食プロデューサーなどを経て、株式会社スマイルズに入社。現在、飲食関係に関わらず、自社事業や外部クライアントのプロジェクトマネジメントに従事。

PROFILE
UCC農事調査室 室長
中平 尚己(なかひら なおみ)
農事調査室室長として、コーヒーの品種や農事技術の研究・開発、直営農園・契約農園の栽培管理、高付加価値原料の企画・開発などに携わる。また、コーヒー鑑定士(ブラジル)などコーヒーに関する資格を多数所持し、JICA(国際協力機構)が進めるプロジェクトのうちコーヒー農事分野の活動や、各生産国で行われている生豆の国際品評会に審査員として参加している。

PROFILE
UCC マーケティング本部/
嗜好品マーケティング部/嗜好品プランニングチーム
コーヒー鑑定士 赤石 朋(あかいし とも)
UCCマーケティング本部にてUCCの主力商品である「ゴールドスペシャル」を始めレギュラーコーヒーブランドの企画・開発からコミュニケーションまで携わる。
コーヒーのことをもっと深く知り、それを消費者に届けたいという思いから世界No.1のコーヒー豆生産国であるブラジル現地へ渡り、1年間研修を積み、ブラジルの旧国家資格である「コーヒー鑑定士」の資格を取得。
帰国後、現部署に配属。「おいしいカフェインレスコーヒー」や「&Healthy」ブランドを担当するなど幅広い知見を活かし、消費者トレンドに沿った味覚コンセプト設計、製品づくりを主導する。


