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JOURNAL

おいしい一杯のためにコーヒーと水の深い関係

おいしい一杯のために
コーヒーと水の深い関係

コーヒーの味を決める要素として、豆の種類や焙煎度、抽出方法がよく語られます。しかし、「水」もコーヒーの風味を大きく左右することをご存じでしょうか?実は、コーヒーの抽出液の約98%は水でできています。それゆえに、水の選び方がコーヒーの味わいに大きな影響を与えます。今回解説するのは、“水博士” ことUCC コーヒーアカデミー東京校 専任講師の清水。コーヒーと水の関係について詳しく語ってもらいました。

【PROFILE】

清水 美保(しみず みほ)
2018 年よりUCC コーヒーアカデミー東京校の専任講師として勤務。同年にはUCC 社内資格であるコーヒー抽出士を取得。専任講師として、唯一アクアソムリエマイスターの資格をもつ。さらに、国際的なコーヒー品質評価資格である「CQI 認定Q アラビカグレーダー(アメリカ)」を保持するコーヒーのプロフェッショナル。コーヒーの抽出技術だけでなく、水の知識や品質評価にも精通し、幅広い視点からコーヒーの魅力を伝えている。

Q. コーヒーと水に関する興味深い<br />
体験はありますか?

Q. コーヒーと水に関する興味深い
体験はありますか?

UCCの抽出士研修でイタリアを訪れた際、本場のエスプレッソを飲みました。日本のエスプレッソと比べて、苦味がキリッとして濃厚な印象を受けました。その理由の一つは水の硬度の違いです。イタリアでは硬度の高い水が使われ、高圧で抽出されるエスプレッソ式ではコーヒーの成分がしっかり抽出され、濃厚な味わいになります。地域の水質に合わせたコーヒー文化が発展しているのはとても興味深い発見でした。

Q. どのような水が<br />
コーヒーに適していますか?

Q. どのような水が
コーヒーに適していますか?

コーヒーの味に影響を与える要素として、水の硬度とpH が重要です。硬度は、水に含まれるカルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)の量で決まり、低いと酸味が際立ち、高いと苦味が強まります。また、pH が低い酸性の水は酸味を強調するため、バランスの取れた味わいを求めるなら中性~弱アルカリ性(pH7~8)の水がおすすめです

<水の硬度分類>
超硬水:180mg/L 以上
硬水:120 ~ 180mg/L
中程度の軟水:60 ~ 120mg/L
軟水:60mg/L 以下

※硬度とは
1Lあたりに含まれるカルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)の量を炭酸カルシウム量に換算した指標で、単位はmg/L またはppm で表されます。

Q. 日本の水は コーヒーに<br />
向いていますか?

Q. 日本の水は コーヒーに
向いていますか?

日本の水は軟水でpH は中性~弱アルカリ性の地域がほとんどのため、コーヒーに適していると言えます。特に、軟水(六甲や富士の天然水など、硬度30~40㎎/L)はコーヒーの味を引き立てるのにおすすめです。超軟水(白神山地の水など、硬度10~20mg/L)は、苦味や酸味のバランスがよく、甘みのあるコーヒーに仕上がります。

Q. コーヒーと水の組み合わせで<br />
おすすめはありますか?

Q. コーヒーと水の組み合わせで
おすすめはありますか?

コーヒーの特徴や強調したい風味に合わせて水を選ぶのがおすすめです。
フルーティーな酸味タイプのコーヒーは、軟水で淹れると酸味が際立ち、さわやかな印象に。硬水を使うと苦味が加わり、酸味がマイルドになります。

おすすめカプセル:モカ&キリマンジァロハワイコナブレンド

コクと苦味タイプのコーヒーは、軟水を使うとストレートな苦味を引き出し、硬水(120 ~180mg/L)だと渋味を抑えつつ、バランスの取れた苦味が楽しめます。

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Q. 淹れ方についてもおすすめの<br />
組み合わせはありますか?

Q. 淹れ方についてもおすすめの
組み合わせはありますか?

お湯の温度が高いほど成分が抽出されやすく、苦味や渋みが強くなりがちです。サイフォン抽出は高温での漬け込み式のため、硬水を使う場合は注意が必要。おすすめはドリップ式。軟水~中硬水に適し、バランスの良い味わいに仕上がります。水出しのように低温でじっくり抽出する方法では、超軟水がおすすめ。風味が整い、マイルドで甘みのある味わいになります。

Q. 一押しの組み合わせは何ですか?

Q. 一押しの組み合わせは何ですか?

一押しは、「エチオピア × 中硬水(60~120mg/L)」のドリップ式で淹れるコーヒーです。エチオピアのコーヒーはフローラルな香りやフルーティーな酸味が魅力。その個性を活かすなら、中硬水がおすすめです。酸味と苦味のバランスが良く、華やかなフレーバーが際立ちます。カルシウム(Ca)はコクを、マグネシウム(Mg)は酸味やフレーバーを引き立てるため、適度なミネラルを含む水が理想的。また、pH7~8程度の水を使うと、味のバランスが整いやすくなります。
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