コーヒーコラム
コーヒー初心者の入門道具セットおすすめ6選!何からこだわる?
自分のために淹れるオンリーワンのコーヒー。インスタントを卒業した次は、ハンドドリップがおすすめです。奥深さもありますが、基本さえ押さえれば初心者の方でもおいしいコーヒーを淹れることができます。
ポイントはいくつかありますが、コーヒーを抽出する際に使用する道具は味を決める大切な要素一つです。
そこでこの記事では、これからハンドドリップに挑戦する方におすすめな入門道具セットについてご紹介します。使い方や選び方など、基本から丁寧に解説しますので、ぜひ参考にしていただき、ワンランク上のコーヒーを味わってくださいね。
目次
自宅で淹れられるおいしいコーヒーとは?
おいしいコーヒーを飲むために欠かせない、抽出テクニック。自宅で手軽に淹れるなら、ハンドドリップの中でも最も手軽でポピュラーな、ペーパードリップがおすすめです。フィルターは使い捨てで手間がかからず、コツさえつかめば、初めて挑戦する方でもおいしく淹れることができるでしょう。
抽出の仕方によって味わいに違いが出るのがコーヒーの醍醐味ですが、ポイントとなるのはコーヒーの使用量と蒸らしの工程です。
カップ一杯分(約140cc)あたり10~12gのコーヒーを使用し、粉全体に均一にお湯を含ませてから20~30秒ほどそのまま蒸らします。コーヒーにお湯を染み渡らせることでしっかりと成分が抽出され、初めてドリップする方でも味わい深い仕上がりに。
基本をマスターするだけでも十分に自宅でおいしいコーヒーを楽しむことができますが、コーヒーの奥深い世界を追求するのも楽しみの一つです。自分に合うコーヒー器具や淹れ方、理想の味を求めて色々と試してくださいね。
コーヒー初心者の入門道具セットおすすめ6選
コーヒー器具には、1つ毎に役割や選び方、使い方があります。特にコーヒーを抽出する要となるドリッパーは、形状・材質などがさまざまでどれを買おうかと迷いがちです。
そこでコーヒー初心者の方向けに、準備すべき入門道具とその使い方から選び方まで解説します。
1. ドリッパー
<役割>
コーヒーの粉を入れたフィルターをセットして固定するための器具。
<選び方>
タイプがさまざまで個性あふれるドリッパー。以下のチェックポイントから、総合的に自分に合うタイプを選ぶことをおすすめします。
◯ドリッパーのチェックポイント
・形状:円錐形か台形型
・穴の数:1つか3つ
・材質:プラスチック、陶器、ステンレス
ドリッパーは上記のようなさまざまなポイントによって、抽出するコーヒーの味わいやテイストに変化が生まれます。一般的に円錐形で一つ穴の方が抽出速度がゆっくりになり、濃い味わいのコーヒーになります。使い勝手、デザイン、好みの味わいなどから判断して自分に合うドリッパーを見つけましょう。
<使い方>
コーヒーサーバーの上にセットし、コーヒーを抽出します。
2. ペーパーフィルター
<役割>
コーヒーを抽出する際の濾過紙。
<選び方>
ペーパーフィルターは以下のような4通りの選び方があります。
◯フィルターのチェックポイント
・未漂白タイプor漂白タイプ
・台形タイプor円錐形タイプ
「未漂白タイプ(ブラウン色)」は、紙独特の香りが若干残るため、「漂白タイプ」を好む人もいますが、自分の好みで選んで構いません。また、 基本的にはドリッパーの形状に合わせて「台形タイプ」か「円錐形タイプ」のどちらかを選ぶことになります。
<使い方>
ドリッパーの内側にセットします。
3. コーヒーサーバー
<役割>
ドリッパーで抽出したコーヒーを保存し、カップに注ぐ器具。
<選び方>
コーヒーサーバーの使い勝手は、材質と容量で決まります。
◯コーヒーサーバーのチェックポイント
・材質:ガラス、ステンレス、陶器
・容量:300~1000ml
ガラス製は主流のコーヒーサーバーで、電子レンジで温めなおしができてデザインもオシャレ。 ステンレスは保温性が高く丈夫で、インテリア性を重視したい人には陶器がおすすめです。
容量は一人なら300ml、2~3人であれば700ml程度が理想です。それ以上の人数の場合は、1000mlを用意すると良いでしょう。
<使い方>
ドリッパーの下にセットします。
4. コーヒーミル
<役割>
コーヒー豆を挽く器具
<選び方>
一口にコーヒーミルといっても電動や手動、価格などには大きな開きがあります。
◯コーヒーミル選びのチェックポイント
・手動
・電動
・価格
手動と電動の一番の大きな違いは、豆を挽くのにかかる時間です。手動タイプは一度に挽ける量は少なく、ゆったりとした時間の流れやコーヒータイムそのものを楽しみたい人にはおすすめのミル。電動タイプは2人分程度のコーヒー豆であれば、30秒ほどで挽くことができます。
ただし、挽き具合や粉の均一さなどは、メーカーや価格によってかなり違いがあります。3000円程度からでも製品が充実しているため、まずは入門編として好みのものを探してみるのも良いでしょう。
<使い方>
コーヒー豆を容器にセットし、手動・電動ともに刃を回転させる。
5. ドリップポット
<役割>
注ぐ湯量の調整に優れたコーヒー用ケトル
<選び方>
ドリップポットは他のコーヒー器具と同じく製品が豊富なため、それぞれの特徴を把握することが大切です。
◯ドリップポットのチェックポイント
・注ぎ口の形状
・材質:ステンレス、ホーロー、銅製
・容量:0.7~1L前後
・機能性:電気式、温度調節機能
コーヒーは注ぐお湯の量やスピードなどのさじ加減で味が変わりますが、それを左右するのがドリップポットの注ぎ口です。「細口タイプ」と太めの「鶴口タイプ」に二分されますが、細口タイプの方が湯量を調整しやすいため初心者の方にはおすすめです。
その他の項目に関しても、日常生活に取り入れやすいかどうかで判断すると扱いやすいドリップポットがみつかるでしょう。
<使い方>
お湯の量を太くしたり細くしたり調整しながらコーヒーに注ぐ。
6. 温度計
<役割>
お湯の温度を測る器具。
<選び方>
温度計にはメモリを読み取るアナログタイプもありますが、デジタル表示がおすすめです。表示形式以外に以下の項目を確認するといいでしょう。
◯温度計のチェックポイント
・計測方法:スティックタイプか赤外線タイプ
・安全性の高さ
・扱いやすさ
温度計はスティックタイプと赤外線タイプに分かれますが、赤外線タイプは価格が高額なため入門編として準備するにはややハードルが高い印象です。
またスティックタイプはお湯に挿して計測するため、火傷しないようにスティック部分が長いものを選ぶといいでしょう。あまり操作が複雑すぎず、収納面も含めて日常使いに適しているかもチェックポイントです。
<使い方>
スティックタイプの場合はお湯の入っているポットの中に直接挿し、赤外線タイプはお湯の表面にかざして計測する。
コーヒーは使用する豆以外にも扱う道具や抽出温度、淹れ方でも大きく味わいが変わります。理想とするコーヒーは人それぞれなので、自分が使いやすい道具を選び色々と試すのが好みの味を見つけるための近道です。
さらにおいしいコーヒーを飲みたい時にすること
コーヒーは約99%が水からできています。そのため、さらにおいしいコーヒーを飲みたい時は、豆だけにこだわるのではなく水やお湯の温度にも気を配りましょう。
コーヒーには好みの味に適した水を使用する
コーヒーの味を左右する大きな要素は、水の硬度です。「軟水」と「硬水」に分けられますが、一般的に軟水がマイルドでコーヒーそのものの味、硬水が苦味が強い味わいに仕上がります。
日本の水道水はほぼ軟水で水質も良くおいしいコーヒーを淹れることができますが、その際は汲みたての新鮮な水を使用してください。軟水と硬水のどちらを使用するのかは好みで選んで構いません。
また、コーヒーの味にも影響するカルキは沸騰させることでほとんど解消できますが、鉄分を多く含む水には注意が必要です。瞬間湯沸かし器や古い水道管を使用しているケースに多くみられますが、鉄分はコーヒーの成分であるタンニンと結びつくと味や色合いが悪くなってしまいます。
コーヒーは95度前後の適温で淹れる
コーヒーは注ぐお湯の温度次第で抽出される豆の成分が変わり、味わいにもダイレクトに影響します。
ドリップする際の理想の湯温は95度前後とされており、この適温で淹れることでコーヒーの成分をベストな状態で引き出し、70度程度の飲みごろに仕上げることができます。
またホットコーヒーを美味しく感じる温度は60度が限度とされているため、冷めにくくするためにカップはあらかじめ温めておきましょう。
追加で揃える道具セットおすすめ2選
ハンドドリップに慣れた方やさらにこだわりたい方におすすめなのが布フィルターとフレンチプレスです。ペーパードリップよりも一歩踏み込んだコーヒーの世界を楽しむことができるでしょう。
1. 布フィルター
布フィルターは別名「ネルフィルター」とも呼ばれていますが、ペーパーフィルターよりも目が粗い作りになっています。その分コーヒーのさまざまな成分や豆の油分が抽出されやすく、ペーパードリップよりもまろやかな味わいが楽しめます。
繰り返し何度も使用できるのも魅力。使い込むほどに目が詰まりお湯が通過しにくくなるため、コーヒーの味が濃くなります。使用前後に煮洗いすることや、新鮮な水に浸けて冷蔵庫で保管するなどの手入れは欠かせません。
<役割>
コーヒーを抽出する際の濾過器。
<選び方>
◯布フィルターのチェックポイント
・容量: 1~3人用or3~5人用
・製品タイプ:セット品or単品購入
フィルターは自分が希望する容量のサイズを選びましょう。ハンドルを直接手で持ってドリップすることもできますが、専用のサーバーかスタンドにセットする方がよりスムーズに淹れることができます。
そのためフィルターとサーバーが一体となったセット品か、手持ちのサーバーに加えてスタンドとフィルターを買い足すかが選ぶ際のポイントとなります。
<使い方>
フィルターについた糊を洗い落とし、専用のハンドルにセットする。ネルドリップ用のサーバーもしくはスタンドに、布フィルターをセットしたハンドルを設置する。
2. フレンチプレス
紅茶の抽出器具というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、フレンチプラスは本来ヨーロッパでコーヒーを淹れるために開発された器具です。特に近年では、より使いやすく改良された製品が登場するなど幅広いコーヒー愛好家に人気があります。
金属製のメッシュで豆を濾すというシンプルな抽出方法で、コーヒー特有の芳醇な香りや風味をそのまま味わうことができるのが魅力。扱いも簡単なことから初心者の方にもおすすめです。
<役割>
コーヒーの成分を抽出しカップに注ぐ。
<選び方>
◯フレンチプラスのチェックポイント
・容量
・種類
・手入れのしやすさ
主流はフレンチプレスですが、仕組みが異なるエアロプレスとアメリカンプレスという種類の器具も登場しています。
使用後の手入れが簡単なのはエアロプレスとアメリカンプレスになりますが、扱いが簡単で初心者向けはフレンチプレスです。またフレンチプレスはその仕組み上、抽出する容量に適した製品を選んでください。
<使い方>
コーヒー粉とお湯を入れ、金属フィルターを押し沈める。
まとめ
自宅で淹れる、一杯の特別なコーヒー。ペーパードリップは簡単にワンランク上の美味しいコーヒーを味わうための最もポピュラーな方法です。基本さえおさえれば、初心者の方でも上手に淹れることができるでしょう。
簡単とはいえ、より深い味わいを楽しむためには自分が使いやすい道具を選び、水や温度にもこだわることも大切です。色々と試すうちに理想の味がみつかります。ぜひ、コーヒーの奥深い魅力を楽しんでくださいね。