SPECIAL CONTENTS

コーヒーのプロが検証
パン(ジャム・惣菜系)にあう
ベストなコーヒー
幅広い味わいのカプセルを取りそろえるドリップポッドは、フードと組み合わせることで楽しみがさらに広がります。今回は、UCCコーヒーアカデミー*の専任講師5名が、コーヒーとフードの相性を徹底検証しました。 テーマは、朝食の定番でもあるパンです。2つのジャンルに分け、ベストな組み合わせを探りました。
1. ジャム(いちご/りんご/マーマレード)
2. お惣菜系(アボカド/ハムチーズ)
※UCCコーヒーアカデミー:UCCが運営するコーヒー専門の教育機関。スペシャリストぞろいの講師から、初心者からコーヒーを仕事にしたい人までコーヒーのことを楽しく学べます。神戸校、東京校のほか、オンラインセミナーも開催中。
詳しくはこちら>
検証方法とルール
コーヒーとフードを試飲・試食後、3つの評価項目ごとに採点を行い、3つの平均点が最も高い組み合わせをベストとして認定します。用意するコーヒーはすべてホットで、各カプセルの推奨レシピに合わせて抽出したものを使用します。
〈評価項目(各5点/合計15点)〉
①香りや味わいとの調和(香りがケンカしないか)
②後味のまとまり(次の一口が欲しくなるか)
③新たな発見につながるか(合わせることで驚きがある組み合わせか)
| パンの 種類 | ベスト | 合計点 (平均) | コメント |
| いちご ジャム | モカ& キリマンジァロ | 11点 | ベリー系の酸味と 相性◎ |
| りんご ジャム | グァテマラ& コロンビア | 11点 | りんごのもつ やさしい酸味と調和 |
| マーマレード | モカ& キリマンジァロ | 11点 | 柑橘の風味が 余韻に広がる |
| アボカド トースト | カフェインレス ブラジル&コロンビア | 10点 | アボカドが クリーミーに変化 |
| ハムチーズ トースト | 有機栽培コロンビア | 11点 | 濃厚な味わい がすっきりと 整う |

1.ジャム
(いちご/りんご/マーマレード)
検証するカプセルは、フルーティーなフレーバーを特徴とするカプセルから、「モカ&キリマンジァロ」、「ホンジュラス&コロンビア」、「グァテマラ&コロンビア」、「マンデリン&ブラジル」の4種類を選定。
いちご・りんご・マーマレードそれぞれのジャムとあわせて相性を検証しました。
①いちごジャム
ベスト「モカ&キリマンジァロ」
合計(平均点):11
内訳:調和 4 / 後味 4 / 新発見 3
ベリー系の華やかな甘みと、ほのかな酸味が特徴のいちごジャムとの相性は、「モカ&キリマンジァロ」がベストに選ばれました。ベリーや柑橘を思わせるフルーティーな酸味が、いちごジャムの甘さを引き立てている点が高評価。後味も軽やかにまとまり、いちごの果実感がよりクリアに感じられる新たな発見がありました。一方で、今回相性が出にくかったのが「ホンジュラス&コロンビア」。ロースト感と苦味が前に出ることで、いちごの繊細な酸味とぶつかりやすく、香りや風味が打ち消し合う印象に。結果として評価が伸び悩む組み合わせになりました。

②りんごジャム
ベスト「グァテマラ&コロンビア」
合計(平均点):11 内訳:調和 4 / 後味 4 / 新発見 3
りんごの繊細でシャープな酸味と、やさしく広がる甘みが特徴のりんごジャムとの相性は、「グァテマラ&コロンビア」がベストに選ばれました。りんごの風味を邪魔せず、酸味をすっと引き立てる軽やかな味わいで、香りと味の調和が評価されました。一方で、苦味やコクが強いタイプはりんごの繊細な甘み・酸味を覆い隠しやすい傾向があります。たとえば「マンデリン&ブラジル」はビターさが前に出て、りんごの風味の繊細さが埋もれやすく、高得点につながりにくい結果になりました。

③オレンジマーマレード
ベスト「モカ&キリマンジァロ」
合計(平均点):11点
内訳:調和 4 / 後味 4 / 新発見 3
マーマレードは、オレンジの爽やかな酸味に加え、皮(ピール)特有のほろ苦さや渋みが重なる奥行きのある味わいが魅力。検証では、柑橘の酸味とコーヒーの明るい酸味が相乗効果を生む「モカ&キリマンジァロ」がベストに選ばれました。ひと口目から香りと酸味がきれいにつながり、後味もすっきりとまとまる点が評価されました。一方で、りんごジャムと同様、苦味が強い「マンデリン&ブラジル」は、マーマレードの皮由来の渋みが強調されやすく、後味がやや重く感じられたため、点数が伸びにくい結果となりました。 お互いの柑橘系のフレーバーが相乗効果で口の中で広がります。皮の渋味とも相性が良く、コーヒーが甘く感じられます。


2.お惣菜
(アボカド/ハムチーズ)
検証するカプセルは、惣菜系パンの塩気や旨み、香ばしさに寄り添える味わいのカプセルから、「有機栽培コロンビア」「カフェインレス ブラジル&コロンビア」「ハワイコナブレンド」「鑑定士の誇り 炭焼珈琲」の4種類を選定。定番のアボカドとハムチーズを用意し、それぞれと合わせて相性を検証しました。甘いジャムとは異なり、満足感のあるお惣菜系だからこそ、コーヒーのコクや香ばしさ、後味のまとまりがどのように作用するかにも注目しました。
①アボカド
ベスト「カフェインレス ブラジル&コロンビア」
合計(平均点):10
内訳:調和 3 / 後味 3 / 新発見 4
青々しさやほのかな渋みがあり、塩やブラックペッパーで味を調えることでクリーミーな質感が際立つアボカド。「カフェインレス ブラジル&コロンビア」がベストに選ばれました。コーヒーの香ばしさがアボカドのグリーンな風味に寄り添い、後味まで心地よくまとまる点が高評価でした。一方で、酸味が印象的な「ハワイコナブレンド」は、アボカドの青々しさとぶつかりやすく、組み合わせによっては「生臭い」印象が出やすい傾向にありました。

②ハムチーズ
ベスト「有機栽培コロンビア」
合計(平均点):11
内訳:調和 4 / 後味 4 / 新発見 3
濃厚なコクと塩気が主役のハムチーズは、人気の高いパン。「有機栽培コロンビア」が最も高い評価を獲得しました。コーヒーのコクが具材の旨みと調和して、後味はすっきり、チーズの濃厚さが心地よく残ります。一方で、「鑑定士の誇り 炭焼珈琲」のように苦味やロースト感の主張が強いタイプは、コーヒーが前に出やすく、具材のおいしさが埋もれてしまうことも。ハムチーズには、“強さ”よりもバランスの良さが鍵となる組み合わせです。

まとめ
今回の検証を通してジャムとも組み合わせやすいカプセルは「モカ&キリマンジァロ」で「調和」と「後味」の両面で高評価を獲得しました。
トーストはトッピングの有無や味付けによって、相性の良いコーヒーが大きく変わるという発見がありました。たとえば、ブラックペッパーを効かせたアボカドトーストに「鑑定士の誇り 炭焼珈琲」のような力強い味わいを合わせると、香ばしさとスパイス感が重なり、奥行きのある味わいになります。
ベストな組み合わせを知るだけでなく、トッピングなどのひと手間で“好みの方向”に寄せて楽しめるのも、マリアージュの面白さです。 コーヒーとフードは、組み合わせ方のコツを知っているだけで、おいしさがさらに広がります。コーヒーマリアージュを朝食から気軽に楽しむヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。


