JOURNAL
オータムブレンド2024
開発秘話
2020年よりドリップポッドでは、シーズンごとに、“その季節ならではの味に出会える”をテーマにしたスペシャルティブレンドシリーズを展開してきました。
2024年10月より、シリーズ初となる「秋」をテーマにしたスペシャルティブレンド「オータムブレンド2024」をお届けします。
年に数回生み出されているスペシャルティブレンド。その味づくりの工程と「オータムブレンド2024」の味わいをご紹介します。
スタートは発売の
おおよそ5カ月前から
様々な人の手を介し、過程を経て作られている、ドリップポッドのコーヒーカプセル。
製品によって異なりますが、スペシャルティブレンドの開発期間はおおよそ5カ月。
まずは、味わいのコンセプトを決めるところから始まります。
「オータムブレンド2024」の味わいのコンセプトは、“豊かな秋の実り”。秋に味わいたい味覚を具体的にイメージして、どのような産地の原料をブレンドすると近づけられそうか、開発メンバーと話し合い方向性を定めていきます。
個性を活かすブレンドの設計
具体的な味わいのコンセプトが固まったら、ブレンドを組み立てていきます。
スペシャルティコーヒーのもつ風味特徴を最大限に引き立てたブレンドを作るために、配合するコーヒー豆の原料選びはとても大切な役割です。
スペシャルティブレンドの原料選びとブレンドを監修するのは、コーヒー鑑定士 中平です。
中平は農事調査室 室長として、世界各国の農園のコーヒー栽培の技術支援から買付を手掛ける、原料の個性を知り尽くした目利きのプロ。
今回もコンセプトにあう原料は何が良いのか?候補になる原料探しを行いました。
わたしたちが候補に選んだのは、5種の産地のコーヒー。
ブレンドの味づくりは、まずはどの風味を中心に立たせたいかを決めてから細やかな味わいの調整を進めていきます。
何パターンか味わいを細かく調整し、試した中で、ブレンドの味わいの骨格となるベースとして使用する原料、そしてフレーバーの役割として個性を立たせる役割となる原料の配合、原料の個性を最大限に活かす焙煎度合いも決めていきます。
仕上げたブレンドは、これで完成ではありません。抽出後の味わいの変化も細かく確認する工程も大切です。淹れたての時の温度帯、少し冷めた時の印象まで細かく味わいを確認していきます。
「オータムブレンド2024」は、ブレンドのベースにブラジル ラゴア農園のスペシャルティコーヒーを使用することで、濃厚なコクと甘さを引き立たせました。そしてアクセントにメープルやシナモンのような甘いスパイスのニュアンスを感じさせる、インドネシア スマトラ島北部の高地エリア「ガヨ」のマンデリンコーヒーをブレンド。
秋口のこれから寒くなる季節に合わせて、程よい苦味とコク、フレーバーには、砕いたナッツのような芳ばしさや甘いスパイスの風味が余韻に感じられる味わいに仕上げました。
リッチで温かみのあるコク感
まるで秋の心地よい気温が体に染み込むような、リッチで丸みのある口当たりに。一口飲むごとに、口の中にじんわりと広がる深い味わいが感じられます。
芳ばしいナッツと甘いメープルのようなフレーバー
焼き栗やクルミ、ヘーゼルナッツのような芳ばしい風味、メープルのような優しい甘みが加わります。まさに秋の実りを象徴するフレーバーはしっとりとした温かさを感じさせてくれます。
甘いスパイスのニュアンス
シナモンやナツメグなどの秋を連想させる甘く香るスパイス。ブレンドの味わい全体に奥行きを与え、まるで焼き菓子の甘い香りに包まれるような心地よさを感じさせてくれます。
飲み終えた後も長く続く余韻は、チョコレートや熟した果実のような甘く濃厚な後味のよう。豊潤で温かみのある味わいが秋の冷えた空気と合わさり、包み込まれるような優しさを感じる心地よい一杯をぜひお楽しみください。